当時そこそこの値段で売られていた柴犬が無料で家にやって来た時の話

保護犬

本日も『withanimal』にお越しくださいましてありがとうございます。シィ坊です。
お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、私は保護犬・猫に対する知識は基本的にありません。

しかしそんな私ですが、かつて保護犬を飼った事があります

殺処分目前と言われていた柴犬(♀)を私の父親が『飼うぞ!』と言って連れてきました。
という事で、本日は保護犬が我が家にやってきた当時に想いを馳せながら今でも記憶している衝撃を書いていこうと思います。

ベルという名前が付けられていた柴犬

ベルという名前の柴犬が我が家にやってきたのは私が小学3年生の事でした。
彼女は生後8か月の時に我が家の一員となったのですが、来た時は驚く程ガリガリにやせ細っていました。
そもそも彼女は何故保健所に連れていかれる事となったのか。
当然元々飼い主と言われる人はいました。

しかしその飼い主さんは犬をペットショップで買ってきたのはいいものの、可愛がる事など一切することなく、エサをまともに与える事もなく放し飼いにしていたそうです。

彼女は生きる為に家の近所をウロウロしてはゴミ箱をあさっていたそうです。
飼い主からは酷い虐待を受けていたらしく、人間に対して一切心を開かない彼女は、ウロウロしている時に近づいてきた人間に対して威嚇をするので、近隣住民から保健所に通報を入れられてしまいました。

因みに通報を入れた近隣住民は私の親戚だそうです。

確かにそんな危険な状態になった犬が町をウロウロされてはたまったものではありません。
飼い主に対して親戚のおばちゃんも色々説得はしていたそうですが、『もういらないから好きにしてください』と言われてしまったので、保健所に引き取られる事となりました。

自責の念からか我が家に連絡が入る

親戚は自分が通報したせいで犬が殺されるのがいたたまれなかったのかはわかりませんが、我が家に電話をかけてきて『犬飼わん?』みたいな事を何日も言ってきていたそうです。
しかし当時我が家にはシーズーが1匹いたので、2匹になったら大変じゃない?散歩毎日いけるの?という様な家族会議が行われていました。
そんな時に普段あまり主張しない父親が『散歩は俺が行くから飼う!』というをのっけからついて飼う事になりました。

という事で散歩は私と弟の仕事となりました。

我が家に割と大き目の犬がやってきた!

我が家はそもそもずっと犬を飼っていました。
飼ってはいたのですが、小型犬しか飼った事がなかったので、彼女が家にやって来た時は予想外のでかさに衝撃しかありませんでした。
やって来たその日の彼女はガリガリにやせ細っていて、毛は何色かわからないくらい汚れている上に目は常に本気です。近くに寄ろうものなら『え?犬ってこんな顔になんの?』と思うくらい牙をむいて唸り声をあげてきました。

初日の私の感想は『全然かわいくねーじゃねーか』でした。

犬というあだ名がついているだけで実はオオカミなんじゃないのかお前は?と小学生とは思えない倒置法を使いながら遠巻きに眺めていました。

エサの時に本気をだす

何も考えずに母親がエサをあげようと、お皿にエサを乗せて持って行った時です。
狂ったようにワンワンというかガゥガゥと威嚇しながらお皿を持つ手まで食べてしまうのではないかと思う程の勢いでこちらに飛び掛かろうとしてきます。

最早ケルベロスの類です

やって来た日は出来るだけ人の見える所に居らせて人間に慣れさせようという考えから玄関の中の靴を脱ぐ辺りに居らせていたのですが、こうなっては本当に地獄の門番となってしまって、外に出る為には人間が勝手口から出なければいけない状態になっていました。
そして気付いた時には私の靴として親しまれていた物が布とゴムとよだれの入り混じった新たな物質にメタモルフォーゼしていたのも今となっては良い思い出です。
そして私も母親も怖くて遠くにエサを置いて棒で近くまで押していくという作戦で何とかエサを与えていました。

命名権をゲット!

そもそもはベルという名前で呼ばれていたそうなのですが、彼女はその名前が好きではないようでした。
一応私達家族は初めベルと呼んではみたのですが、ベルと呼んでもとても警戒した目でこちらの様子をうかがっている感じでした。
折角我が家で新しい生活を始める事になったのですから、心機一転名前を変えちゃおうぜ!という事になり、命名権は何故か私がゲットする事ができました。

私の付けた名前は『鼻ピク

所詮小学生が付ける名前なんてこんな程度の物です。

もし動物を飼う事になったとしても小学生以下に命名権を与えない方が後々後悔しないと思いますので今後予定のある方は是非覚えておいて下さい。
最終はピクという名前に落ち着きましたが、私はそもそも鼻ピク仙人という名前にしたいという謎の発言をしていたことは内緒にしておきます。

家に来てからどれくらいで慣れるのか

信頼関係さえ構築してしまえば普通の犬となんらかわりません。
ピクは1ヶ月もしないうちにとても大人しい犬になりました。

まだ若かったからという噂もちらほら聞こえてきますが、それは私達家族が一生懸命愛情をそそいだからだという事にしておいて下さればシィ坊は喜びます。

最近では保護犬・猫を躾けてから引き渡してくれるという素敵な団体さんが存在しているという事なので、我が家の様に本気の野犬状態で引き取るという事は中々無いのかもしれませんが、覚醒モードから落ち着くまでの過程を見ておくのも経験としては面白いのかもしれません。
生きていくという事の厳しさや、犬とはそもそもどういった動物なのかという事を彼女から教わったような気がします。

犬って賢いのか本能なのか、とんでもない能力を持っている様です


私が中学3年になった頃、家を引越す事となり当時住んでいた家から約20kmくらい離れた別の市に引っ越す事になりました。
当然ピクも一緒に引っ越したのですが、引っ越してから数日後の夜中にとてもひどい嵐にみまわれました。
ピクは庭というにはおこがましい程度の犬走でトタン屋根の下に犬小屋を置いて飼われていたのですが、連続して鳴る雷がこわかったのか、雨の音が普段より大きくて怖かったのかはわかりませんが、翌朝気付くと脱走してしまっていなくなっていました。

朝から家族総出で探したのですが、全然見つからなかったので『そのうち帰ってくるだろう』という結論を無理やり出して学校や職場に出ていきました。
学校が終わって、部活が終わって家に帰ると案の定ピクは帰ってきていたのですが、どうやら自力で帰ってきたわけではなかったようです。

自力で帰った先は20km離れた引越す前の家だったそうです。

隣のおばちゃんから『ピクちゃん帰って来たよ』と電話をもらった父親が車で迎えに行って連れて帰ってきたそうです。1度しか通ってない道を覚えていたのか何なのかはわかりませんが、これってすごくないですか?
自分に置き換えてみて全く行った事の無い東西南北もわからない20km先のどこかから地図やら交通機関の使用無しに歩いて帰りつけるかと聞かれたら難しくないですかね?

賢いからなのか本能なのか全くわかりませんが、ある種の能力なんだろうなと思いました。

ピクが私に遺したもの

彼女は我が家にやってきてから15年で旅立ってしまいました。

これってもしかして何らかの呪いなのかと思ってしまう程、我が家の犬は皆15歳で亡くなってしまいます。
15歳になるまで特に病気もすることなく、亡くなる前日まで元気に過ごしていたので、何故亡くなったのかよくわからないのですが、手を焼かす事の無いとても良い子でした。
来た時の気性の粗さは微塵も見せる事無く一緒に暮らせた彼女を見て、人もそうだと思いますが、動物も環境で大きくかわるのだと知りました。
愛情を与えたら与えた分返してくれた彼女は私に与える喜びと返してもらった時の嬉しさを教えてくれました。

変な名前を付けてごめんよ。と思いながらも自分で命名しただけにとても愛着のあったピクなので、亡くなってしまった時はとてもショックでした。
しかも私は当時大学生で福岡県にいたので(実家は兵庫県)最後に顔を見る事もできず、帰ってあげる事もできなかったのは今でも残念でなりません。

でも寂しくなんてないよ。
彼女と過ごした日々を良い思い出として私達家族は一生忘れる事はないからね。

家の中に人間の数よりも犬の数の方が多いってやばいよね。


この記事を書いた人
シィ 坊

兵庫県芦屋市でひっそり会社経営してるオッサンです。
最近保護犬のことを知りました。
育児の事から趣味の事など役に立ちそうで立たない事を更新中!
読んでくれた人に少しでも笑顔になって欲しいなと思っています。

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